こんにちは杉本屋です。久しぶりの文具ネタになります。
今回は、セーラー万年筆のプロフィット21銀「細字」を入手しましたので、レビューしたいと思います。ちなみに今回はAmazonで購入しました。
もちろん事前に文具量販店で試し書きした上での購入です(笑)。
国産万年筆の中でも代表的な一本として有名ですが、以下特徴を具体的に述べていきたいと思います。
特徴
その外観
今回入手したプロフィット21は、いわゆる「銀」と呼ばれる、ニッケルクロムメッキ仕上が印象的なモデルです。ニブが21金であることに変わりはありませんが、そこにはロジウムプレートと呼ばれるメッキが施されています。
「金」と違って精悍な印象がありますね。
余談ながら「銀」を購入した理由は、もう一本(太字)のプロフィット21とすぐ見分けがつくようにする為でした。
プラチナ万年筆のセンチュリーとよく似たフォルムと言えるかも知れませんが、軸はプロフィット21の方が、両先端部がやや細長く出来ているので、胴太に見えます。が、実際の胴径は同じくらいだと思います。
軸の長さ、フォルム、バランスが良い
太目の軸の安定したホールド感と、ほんの少し、前寄りながらも絶妙の重心位置、そして美しいフォルムとも相まって、秀麗な書き心地を生み出してくれます。クリップも程よい幅と長さでしっくりきます。
が、書く際は、底部にキャップを強めにはめ込まないと、やや外れやすい傾向があります。
21金のペン先によるしなり
柔軟な21金のニブ、それでいて筆圧をかけても不必要にペン先が開かず、多すぎないインクフロー。名状し難い独特のしなりがあり、書いていて何とも言えない心地良さがあります。
インクフロー(吐出量)が、渋目だと言う人もいますが、筆者に言わせると、それは渋いのではなく、多過ぎないということだと思います。ただ横線には弱くかすれが出やすい傾向にはあると思いますが、これもどの万年筆も大抵そうですので、許容範囲にあると思います。
ペンポイント
ペンポイントの先端はいわゆる『丸研ぎ』の傾向にあります。そしてスィートスポットはやや手前寄りにあります。
しかしこれは普通の人は気にも止めない程度だと思います。
実際書いてみて
以下、作例と言っては大袈裟ですが、筆者の下手な字で、実際書いたものを少しご覧頂きたいと思います。ちなみに私の所有している個体のペン先は繰り返しますが「細字」です。
筆圧を強めにかけても、しなやかに受け止める独特のしなり感があります。
ただ「太字」と違って、するするさらさら書けると言った感じではなく、カリカリとした正に金属のペン先で書いているといった実感の伴う書き心地です。
▼純正インクだけを使うならカートリッジでも良いのですが、色々なインクを入れて試してみたいのでコンバーターを使っています。

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- 出版社/メーカー: セーラー万年筆
- 発売日: 2017/09/29
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▼今回は何十年も前のPILOTのブルーブラックインクが手元にありましたので、とりあえずそれを入れてみました。
近頃は、メモも万年筆で取りたくなってきていたので、細字のニブを持つ万年筆を購入した訳ですが、今後活用していけそうな実感を持つことが出来ました。
まとめ
万年筆は使い込めば使い込むほどその人の書き癖を覚え、育ってくる筆記具です。その意味では他人への貸与は余りおすすめ出来ない筆記具ですが、長年かけて育てる楽しみがあります。これは他の筆記具にはまずあり得ないことだと思います。
また通称「インク沼」とも呼ばれている、色々なインクを入れて試せる楽しみもあります。
筆者は万年筆マニアやコレクターと呼べるほどの人間ではありませんが、日常、筆記するということに趣味的な潤いと楽しみを与えてくれる万年筆という文具が好きで使っています。
パソコン等の普及で、ますます手書き文字は縁遠くなっていますが、やはり手書きには手書きの良さがあり、いくら、例えばiPadとApple pencilが素晴らしい書き心地だ、と嘯いても、こういう潤いや趣には遠く及びません。
筆者が所有している万年筆は、5指に余る程度ですが、機会があれば今後また紹介していきたいと思っています。
最後までお読み頂き有難うございました。