こんにちは杉本屋です。
AppleからiPad Pro用としてMagic Keyboardという、フローティング構造のキーボードが発売されましたが、今回は、この周辺機器について少し考えてみたいと思います。
このキーボードは非常に魅力的に見えますが、でも気になる点が幾つかあります
このキーボードは、5月に発売されるという触れ込みで、新型iPad Proにあわせて発表となった、ベゼルが狭くなってからのiPad Pro用ですが、既に入手して試している方もいるようです。
主に可動部分について
このキーボードは新旧のiPad Pro(ベゼルが細くなってからのiPad Pro)で使えますが、このiPad Pro用キーボードについてAppleは以下のように述べています。
フローティング構造とすることで、iPad本体の傾斜を無段階調節が可能で、しかもトラックパッド付、さらにバックライトまで付け、至れり尽くせり、という仕様になっています。
が、無段階調節の範囲は決して広くなく、▼下の画像にある角度が精一杯だということです。これを見るともう少し開いても良いんじゃないの? と思ってしまいます。
裏側に折り畳めない
また前作のSmart Keyboard Folioのように、iPadの裏側に折畳んでは使えないために、タブレットとしてタッチ操作で使おうとした場合、このキーボードからは取り外す必要があるようです。
Apple Pencilが使いづらくなる
さらにApple Pencilを使う場合、このキーボードを着けたままでは、非常に使いづらいということです。それは画像を見ているだけで想像できるような気がします。
価格
そして次に気になる点は価格です。
下のように12.9インチ用だと、37,800円という法外な値段が付いています。
このキーボードだけで第7世代iPadをキレイに買えてしまう値段です。
これに本体のiPad Pro12.9インチWi-Fiモデル(12.9インチとしては最安)の104,800円を加えると、142,600円(税抜)ということになります。
なぜ12.9インチモデルを持ち出すかと言うと、MacBook系との比較がより公平になるからです。
重さ
ある所有者の方が計測したところ、キーボード単体の重さは701gだったということで、構造上仕方ないのかも知れませんが、キーボードとしてはヘビー級です。
これをiPad Pro12.9インチWi-Fiモデルの641 gと併せると、1.3kgを超えてしまい、MacBook Airの重量(1.25kg)よりも重くなってしまいます。
escキーがない
想像はしていましたが、このMagic Keyboardにもやはりescキーがありません。
iPad系で入力を快適にするために、これだけのキーボードを用意したのであれば、なぜAppleはescキーを付けないのでしょう? 不思議でなりません。
かつてMacBook Proもタッチバーでのescキー対応でしたが、不評だったのか最近の16インチMacBook Proでは物理的なescキーを復活させています。
まとめ的に
iPadOS 13.4から正式にトラックパッドに対応し、画面に触らず手元だけで快適な操作(主に入力操作)が可能になりましたが、だとしたら…、です。このMagic KeyboardとiPad Pro(12.9インチ)をセットで持つなら、はじめっからMacBook系でいいんじゃね。となる気がします。
以下、ご参考までにMacBook Air(13.3インチ)最安モデルの価格を掲示しておきます。
確かにiPadは、ペンシルで絵や字を自在に描くことも出来るデバイスですが、主に入力打鍵デバイスとして考えると、誰がどう考えても、同じAppleで言えば、はじめっからMacにしといた方が安くて快適だという話に決着すると思います。
もっと言えば、Windows機でもChromebookでも1kg前後のマシンで、ペンが使えてタッチパネル操作可能であれば、iPad Pro(12.9インチ)+Magic Keyboardのセットよりは、安くて良いのではないかという発想も当然おきてきます。
一応、筆者は購入を前提に考えていましたが(魅力的な製品であることは認めつつも)今回は見送らざるを得ないという結論に達しました。
以上甚だ簡単で短い記事ですが、何かの参考になればこの記事を書いた幸せを覚えます。
最後までお読み頂き有難うございました。