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格安SIM各社は「専用アプリ不要の通話定額」を何故やらないのか? とりあえず日本通信に

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格安SIM各社は「専用アプリ不要の通話定額」を何故やらないのか?

変わらない音声通話サービス

 格安SIM(MVNO)のモバイル通信サービスは、データ通信量の大容量化や低価格化が進んでいますが、音声通話の料金やサービス内容にはほとんど変化がない状況が長く続いています。

格安SIM各社のプラン乱立状態

 一方、docomoがahamoという新料金プランを打ち出してからと言うもの、IIJmio、OCNモバイル、楽天モバイル、などMVNO各社も、データ通信については色々なプランや企画を打ち出していますが、しかし、それらは、どこからどう見ても大同小異、代わり映えのしないものばかりで、嘆息混じりの感慨しか持てない状況だと思います。

 この記事では、MVNOの各プランの比較をすることが目的ではありません。

 比較しようとしても時間の無駄に感じるほどに乱立状態で、細かく見ていくと頭が面妖しくなるほどです。

専用アプリでの通話定額ばかり

 こういったデータ通信競争よりも、各MVNOでも専用アプリを使う必要がなく、通話定額サービスを利用できることが一般的になってほしいと筆者は念願しています。

 ただし、例外的に、標準の電話アプリで定額「かけ放題(時間、回数制限なし)」を既に実現しているMVNOが存在します。それはMVNOとしては老舗の日本通信株式会社です。

 では、その前になぜ他のMVNOの音声通話料金は下がらないのかを少し考えてみたいと思います。

なぜMVNOの音声通話料金は下がらないのか

 これは、大手携帯電話会社(MNO)からネットワークを借りる際、データ通信と音声通話とで料金が決まる仕組みが違うからです。

 多くのMVNOの場合、データ通信はMNOとMVNOの機器を相互に「接続」して通信するため、その料金は電気通信事業法で定められる所定の算定式で毎年算出された「接続料」で決まります。

 一方、音声通話は、データ通信とは異なり、MNOのネットワークをそのまま借りているだけであることが多く、MNOとMVNOとの交渉によって料金が決まります

 つまり音声の卸し料金は、データ通信の接続料とは違って、毎年見直しされる訳ではなく、むしろMNO側が音声の卸し料金を長年見直してこなかったことが、音声通話料金が高止まりする原因となっていたのです。平たく言うとぼったくっていた訳です。

 音声通話に関しては、ほとんどのサービスが30秒20円(税別)の従量制と、従来と変わってはいません。もちろん各社が提供するオプションサービスを契約することで、中継電話サービスを用いた5分、10分などの通話定額は利用できますが、そのためには電話をかける際にプレフィックス番号を付与するか、専用アプリを使って通話する必要があります。

厄介な折返し発信etc

 ただこれが厄介に感じることもあり、とりわけそのことを実感するのが、着信履歴から折り返し発信などをする場合です。

 通話着信にはスマホ標準の通話アプリを使うため、着信通知から折り返し電話をする際に専用アプリを経由できず、余分な通話料が発生します

 あるいは、スマホでどこかの店舗や企業や公共機関などの電話番号を検索した際、そのまま表示された番号をタップでもしようものなら、標準アプリで発信されるため、これまた余計な通話料金が発生するという問題もあります。

卸し料金の引き下げこそが肝要

 そのきっかけとなったのは、2019年11月に日本通信が申請した総務大臣裁定です。音声卸し料金の高値のせいでMNOと同じ音声通話定額サービスを提供できないことに不満を抱いていた同社は、NTTドコモに対して音声卸し料金を「適正な原価に適正な利潤を加えた金額」にすることや、定額通話オプションを提供することなどを求め総務大臣裁定を仰ぎました。
 そして2020年6月に出た裁定の結果、NTTドコモの卸し料金について日本通信側の主張が認められ、同社は月額2480円で音声通話し放題になる「合理的かけほプラン」を2020年7月に提供開始しました。
 実際、その後総務省は2020年10月に「モバイル市場の公正な競争環境の整備に向けたアクション・プラン」を公表しています。その中では「音声卸し料金の一層の低廉化」が明文化され、行政主導でMNOに音声卸料金の引き下げを求めていく方針を明確にしています。

 ただ先にも触れた通り、各MVNOの新料金プランは通話料そのものは下がってはいません。

 卸し料金の基本料が下がることを見込んでいるのであれば、通話料も同様に下げても良さそうなものですが、日本通信に追随して通話料を引き下げたり、通話定額サービスを提供したりする動きは他のMVNOにはまだ見られないのが現状です。

なぜ他社は安くしないのか?

 これは何故でしょうか?

 他のMVNOが狡猾で貪欲で阿呆なだけでしょうか? あるいは日本通信にそれなりの政治力でもあったのでしょうか?

 筆者にはそれを推察する能力と知識を持ち合わせていませんが、ただ各MVNO側としては、ドコモの「ahamo」など2021年3月に投入されるMNOの低価格プランに急いで対抗しなければ競争力が失われてしまうという、危機感は当然持っているはずだと思います。

 ということは、これからは、MVNOでも不便なく標準アプリで音声通話定額が利用できることが一般的になっていく気がしますし、またそうなって欲しいものだと思います。となれば、大手のバカ高い料金を、過去に何も知らずに黙って払っていた頃とは、隔世の感が生まれてくることでしょう。 

とりあえず日本通信へ転入

 今後、遅かれ早かれその動きがはじまるとは思いますが、かと言って現時点では、各MVNOにその気配が一向に見えないので、筆者は業を煮やし、先日MNPで日本通信に申し込み手続きを取りました。
 今はSIMカードの到着を待っているところです。
 筆者は日本通信とは何の関係もありませんので、誤解を避ける為にここでは詳しくは述べませんが、同社は現在「3キャリア対抗プラン・続々登場」と銘打って、二つのプランを提供しています。
 それは既述した「合理的かけほプラン」と「合理的20GBプラン」の二つです。分かり易く良心的なプランだと思います。データの繰越はありませんが、追加データ1GBあたり250円という安値も良いところだと思います。 

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  日本通信への乗り換えが完了したら、しばらく使ってみた上でレビュー記事をお届けしたいと思っています。

 なお、キャリアを含めてもっと汎い意味でのスマホの通信料金に興味のある方は、以下「英語学習ひろば」さんが詳細にリサーチされた「スマホ料金と満足度、通信会社を選ぶ決め手は? 【調査結果】」を参照し、通信会社を選ばれると良いと思います。

 
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