杉本屋ブログ

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復元復旧アプリ【Data Recovery Wizard for Mac Pro】レビュー

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復元復旧アプリ【Data Recovery Wizard for Mac Pro】レビュー

大事なデーターがブっ飛んだ時どうする!?

 皆さんは、ある種のハプニングやアクシデントの類、あるいは自らの不用意な操作などで大事なデーターを失ったり、アクセス不能になったことはありませんか? 実は筆者は過去に何度も苦い経験があります。

 常日頃からバックアップを取っているようなマメな人でも、その時に限ってやっていなかったり、と、現実というものは皮肉な結果をもたらすことがままあるものです。

 今回は、そのようないわば「転ばぬ先の杖」あるいは「溺れる者は藁をもつかむ」的なアプリの「Data Recovery Wizard for Mac Pro」を、EaseUS(イーザス)さんからのご提供で試用してみましたのでレビューしていきたいと思います。

 今回筆者が試したのは「Data Recovery Wizard for Mac Pro12.2」になります。

f:id:sanseidow21:20200909001200p:plainData Recovery Wizard Proとは

 Mac版を使って見る前に「Data Recovery Wizard Pro」の全体像に少し触れたいと思います。

各OS向けがある

▼以下のように、Windows向け・Mac向け・iOS向け・Andoroid向けと称する各OS対応の4つの製品が用意されています。

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販売形態の別

 また販売形態としては、各OS向け別に価格に若干の相違があるものの、例えば、Mac向けだと、Freeは除いて、価格はProで「10,990円〜」「Technician」で「35,880円〜」となっています。永久ライセンスを除いて、1ヶ月間と1年間のライセンス制になっています。

 あとProとTechnicianは何が違うかというと、複数PCライセンス・顧客に技術サービスを提供・永久無料アップグレードの3点に相違があります。

 このあたりはなんだか煩雑で分り難い気がしますし、また1ヶ月ライセンスが結構高く、せめて1年間ライセンスの半額位にはして欲しかった気がします。

▼下はMac向けの詳細です。

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Data Recovery Wizard  for Mac Proの機能

 さて、それはともかく早速実際に使ってみたいと思います。

▼筆者の環境は、以下のように2014年のMacBook Pro 15インチモデルです。

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 筆者がインストールしたのは「Pro」です。このエディションは以下のことが出来ます。

  1. 復元できるデーター量に制限なし
  2. 削除、フォーマットしたアクセスできないデーターを復元
  3. Time Machineバックアップから復元
  4. 削除、非表示、紛失したRAWパーティションからファイルを復元
  5. システムが起動できない時にブータブルメディアからシステムを起動
  6. データをクラウドまでに復元
  7. 既存のiTunesバックアップからiOS端末のデータを復元
  8. 永久無料の技術サポート
  9. 1台PC用ライセンス

実際に使ってみる

データー復元機能

 今回は、上記機能のうちサクッと太字で記されたものを試してみたいと思います。標準体で記されたものは試しようのないものもありますので、その点はご理解下さい。

 なお「復元できるデーター料に制限なし」については、メーカーに問い合わせたところ、ファイルやフォルダ数、またファイルの容量にも全く制限はない、との快答を頂いていますので、全く問題ないと思います。

 なので、まずは一番頻度の高そうな「データーの復元」機能から試してみました。

▼作業は簡単に言うと下記のように、スキャン→プレビュー→復元という流れになります。

 メニューも至ってシンプルで、分かりやすく、誰でもすぐ使えると思います。

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本体SSD内の復元

▼では早速Mac本体のSSDをスキャンさせてみたいと思います。

 512GBのSSDですが、ご覧のようにBOOTCAMPで100GBほど使っていますので、実質は400GBになっています。

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▼クイックスキャン中の画面です。

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▲画面には「4時間26分〇〇」と出ていますが、クイックスキャン・ディープスキャン両方含めて実際には30分程で終了しました。意外と速いです。

 余談ながら、これはSSDだから良いですが、例えば1TB以上のHDDだとしたら結構キツイかも知れません。就寝前にスキャンさせておくことをお勧めします。

 

▼下は、スキャンが終了した画面です。「282342個のファイルが見つかりました」と出ています。まさかこれを全部復元させるわけにも行かないので、適当にチョイスして行いたいと思います。

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▼文書というフォルダ内の4つのファイルを選択しました。2つはWordファイルで、一つはAdobeのInDesignファイル、最後が隠れていますがIIlustratorのファイルです。いずれもなんとなく覚えのあるファイルです。早速復元させてみます。日付は1年〜6年ほど前のものになります。

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▼同じドライブに復元させようとすると「不都合がある」というメッセージを返してきます。これは、データを上書きされないために、異なる保存場所に保存するのは当然のことだと思います。

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▼なので、USBメモリを挿してここへ復元させることにしました。

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▼ここではUSBメモリ内の適当なフォルダを指定(クラウドにも復元できます)しました。

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▼復元が終わると、以下のように完了のメッセージが出ます。

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▼復元先を見ると、ご覧のように日時ごとにフォルダを作って復元してくれるので分かりやすくて良いと思います。

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▼さて実際のファイルですが、ちゃんと4つあり、アイコンも正常なのでうまくいったように見えます。

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正常に復元 

▼実際に開いてみたところ、4つとも異常なく開け、また編集も可能でした。いたって正常なファイルとして復元されています。

 一例としてWordのファイルを開いているスクショを掲示します。「とんしょキッチン〇〇」というファイルです。勿論文字化け等もありません。

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USBメモリ内の復元

▼さて、次は、以下のようにELECOMの16GBのUSBメモリで試してみました。

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▼16GBだとおよそ10分ほどで終わりました。下のスクショはあえてスキャン中のものを選んでいますが、色々訳の分からないファイルが出てきています。

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復元してみると

 写真データーらしき「jpg」ファイルが沢山(30個程)出てきていたので、全部選んで復元を実行しました。

開けないファイルも

▼残念ながら、以下のようにエラーメッセージが出て大半開けませんでした。

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 これは以前も経験があるのですが(他社製類似アプリを使用して)このUSBメモリは日頃よく使っているものなので、頻繁に読み書きを繰り返していますので、復元率は著しく落ちるようです。

 さらにUSBメモリを変更して行ってみました。

 TOSHIBAブランドの8GBのものです。これはMacでフォーマットしただけの状態で中には何も入っていない状態です。スキャンに5分ほどかかりました。時間はだいたい容量に比例しているようです。

▼「◯◯プレゼン1.ppt」というファイルが見つかりましたので、復元してみました。これも日時は「2016年2月1日」と古いものです。

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 このメモリは筆者の娘が使用していたもので、読み書きの頻度はかなり少ないはずです。Windows環境で使用していたものを、不要になったので既述したように筆者がMacでフォーマットをかけただけの状態でした。

▼復元先をデスクトップに選んで実行しました。ご覧のように「EaseUS 日時◯◯」といったフォルダ名で復元されています。 f:id:sanseidow21:20200912001615p:plain

▼拡張子からも分かるように、Power Pointのファイルです。早速開いてみました。

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復元率は読み書きの頻度に依存する

▼普通に開いて、編集や、スライドショーも何の異常もなく行えます。娘が高校の授業でプレゼン用につくったものだったと記憶しています。

 やはり、復元率は、読み書きの頻度に依存するようです。

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▼さらに重ねてUSBメモリ(I-O DATA製)を変更して試します。 f:id:sanseidow21:20201007120537j:plainf:id:sanseidow21:20200912155339p:plain

 以下煩雑になるので割愛しますが、このUSBメモリもいずれのファイルも問題なく復元されていました。これも余り使っていないUSBメモリでした。

Time Machineバックアップから復元

 次にmacOS標準のバックアップ機能「Time Machine」によって保存された領域からの復元を試みました。

 筆者の場合は、USB3.0接続のHDD(1TB)を使ってパーティーションを2つに分割してHDD2にバックアップを取っていました。

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▼下のようにTime Machineによるバックアップは「HDD2」に保存していましたので、そこをスキャンすることになります。 

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 500GBほどの容量ですが、およそ4時間ほどかかりました。やはり予想通りHDDの場合は就寝前くらいの方が良いようです。

▼容量的にも全部を復元することは困難なので、ご覧のように「HDD2(label RAW Files)」フォルダを復元してみました。

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 ▼デスクトップのtempというフォルダを指定して実行すると以下のように復元されています。

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▼色々、次々と開いてみましたが、どれも問題なく復元されていて、特に個人的に嬉しかったのはMOVフォルダにあるムービーファイルの類でした。これらは今となってはどこへ行ったのかさえ分からなくなっていたファイル達だったからです。

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▼例えば、下は2016年にオーストラリアのシドニーへ仕事で行った時、iPhone 6Sで撮影したシドニー湾をとらえた動画ですが、何の問題もなくキレイに復元されていました。貴重な思い出を復元してもらって有り難く思いました。

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RAWパーティションからの復元について

 RAWパーティションとは、何かということですが、フォーマットが存在しない状態、と言うべきか、何かの不具合や齟齬によって、システムからそのパーティションが未フォーマットと認識されている状態と言って良いかと思います。

 筆者も、WIndows機を使っていた頃「ディスクがフォーマットされていません。今フォーマットしますか?」と突然表示されて、にっちもさっちもいかなくなった経験が何度かあります。

 詳しくはメーカーのサイトに分かりやすいが説明がありますので、そちらをご参照頂きたいと思いますが、こういった最悪の状態に陥った場合でも、ファイルやフォルダを救済することが出来る機能で、これは、わざわざRAWパーティションにして試す、というリスキーな真似をする訳にもいきませんので、検証はご勘弁頂きたいと思いますが、それが可能なのであれば、いざという時大変心強い機能ではないかと思います。

ブータブルメディアの作成機能

 次にシステムが何らかの理由により起動不可の際に、起動可能なメディアを作る機能について試してみました。

▼ファイルから「ブータブルUSBデバイスを作成」というメニューをクリックすると

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▼この機能は別コンポーネントになっていて、ダウンロードサイトに誘導されて下のようにインストールする必要があります。

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▼下のように「EaseUS Data Recovery Wizard Bootable Media」という(長い名ですね)アプリが現れますので、実行します。

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▼自分が挿し込んでいるUSBメモリを選んで実行します。この場合だと「 USB Flash Disk 7.82GB」を選んで「NEXT」をクリックします。

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▼ところが「Systen version does not support function」と出て完遂できません。

 よく分かりませんが、macOS Catalina 10.15.6では動かないようです。 

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 この機能は筆者の環境では動作せず、この後、macOS Catalina 10.15.7へアップデートしましたが、同様に動かず、結局試すことが出来ませんでした。

 メーカーに問い合わせたところ、

ブータブルメディアの作成機能につきまして、開発部門によりますと、恐れ入りますが、macOSとの互換性はちょっと良くないです。 それによって、作成後無事に起動できない場合も時々あります

 とのことでしたので、何か不具合があるのだと思います。少なくとも筆者の環境ではうまく動作しなかったことは事実です。

既存のiTunesバックアップからiOS端末のデータを復元

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 この機能は、macOS Catalinaからは、iTunesではなくFinderに移行していて、そこから実行するようになっていますが、そこはまあどちらでも一緒だと思います。

 上のように、まずはパックアップを取ってからのことです。iPhoneをMacにケーブルで繋いでからFInderでバックアップを取った後、Data Recovery Wizard for Mac Proを起動しました。

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▲上のようなダイアログが出て、iTunesで設定したパスワードを入力すると進んでいきます。

 ただ、この機能は意味があるのかどうか不明です。OS標準の機能でバックアップと復元が出来るので、大まかに言えば、この機能は別になくても困らない気がします。 

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 スキャンの後、見てみましたが、何故かファルが何も出てきません。

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 くどいようですが、筆者はFinderで確かにバックアップは取って行いました。

 サイドバーのiPhoneの部分にもチェックを付けていますが、他の下部フォルダは影文字になっていてチェックをつけることも出来ません。とにかく何も無い、という状態になっています。

 ただ、macOS標準の復元と違って、細かく写真や連絡先、メモなどと細目に分けて復元できたのだと思います(出来たのならばですが)。
 この件についてメーカーに問い合わせたところ「専門のiPhoneデータ復元ソフトMobiSaverにて再度ためしていただけませんでしょうか?」との回答を頂いたので、結局Data Recovery Wizard for Mac Proではこの機能は動作しないということになります。

 やむを得ず、ついでに下のMobiSaver(フリー版)とやらを試しました。f:id:sanseidow21:20201111074203j:plain

 煩雑になるので簡潔に述べると、このアプリの機能のうち、

  • iTunesバックアップからの復元
  • iCloudから復元

 のうち、iTunesバックアップからの復元は可能でしたが、iCloudからの復元は不可でした。

 

 さて、この記事の目的は「Data Recovery Wizard for Mac Pro」のレビューにあり、他のアプリの検証ではありません。

 そろそろこの辺りでまとめさせて頂きたいと思います。 

まとめ

 色々と検証してみましたが、総括的に言うと、このアプリはファイルやフォルダに関する復元率は高く、その意味では評価できるものだと思います。

 ただ、

  • ブータブルメディアの作成機能はうまく働かない
  • iTunesバックアップからiOS端末のデータの復元が出来ない

 という2つの点については、少なくとも(筆者の環境では)不可だったことは確かなことです。

 以上は、少ない例なのかも知れませんが、出来ないという実例が少しでもあるなら、動作可能を謳うべきではないと思いますし、その意味では、残念ながら、不完全かつ信頼性に乏しいものと結論づけざるを得ないと思います。

 今回は「Data Recovery Wizard for Mac Pro」のレビュー記事でした。

 この記事が皆さんのお役に立てれば幸いに思います。

 最後までお読み頂き有り難うございました。 

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