こんにちは杉本屋です。
今回は、最近入手したPILOTのcocoon(コクーン)という万年筆を紹介したいと思います。
この万年筆はcocoon=(繭)ということで、ものごとのはじまりを意味する名前が付けられているように、おそらく万年筆の入門機としてメーカーは考えているのだろうと思いますし、またその造形も繭のごとく円やかな形姿をしています。
外観はいささか素っ気なさを感じる程シンプルですが、キャップをした際には出っ張りがなく流れるような曲線美があります。
パッケージはシンプル
以下のようなパッケージですが、これは先日紹介した同社の木軸シャープペンS20と同じ箱です。メーカーの公式サイトに載っている箱と違いますが、その辺りはまあどうでも良いですね。
インクカートリッジはブラックが一本同梱されていました。カラーバリエーションについては後述しますが、筆者はメタリックグレーを選びました。
▼キャップを装着するとこのような外観となります。非常にスマートでクールな外観だと思います。
▼ニブは、同社のカスタム74より少し小さいめかと思います。特殊合金でシルバー一色です。よく見ると「PILOT」の刻印があります。
▼下は、プラチナのプレジールとのツーショットです。キャップを閉じた状態だと、コクーンのほうが全長が短く出来ていて、胸ポケットにしまう時など邪魔になり難いと思います。
真鍮製の軸
真鍮の軸に塗装を施しているそうですが、軸の真ん中あたりだけは樹脂だそうで、確かによく見ると質感が違います。
▼同じ写真で恐縮ですが、赤丸の部分がそうです。なぜこうしたのか分かりませんが、たぶん全部同じ素材で仕上げると、それこそつるりんとして間の抜けた外観になるからではないでしょうか。
真鍮製ということでやや重さを感じますが、ただ重いといっても、アルミ製のプレジールに比べてのことで普通レベルだと思います。
ニブ
ニブの素材は特殊合金ということで、一体何が使われているのか分かりませんが、控えめな大きさのスマートな良い姿のニブだと思います。
欲を言えば、もう少し大きいニブにして欲しかったような気がします。が、これは値段を考えると贅沢というものかも知れません。
太さは「細字」と「中字」があります。筆者が選んだのは細字(F)の方です。
カラーバリエーション
プラチナのプレジールほどではありませんが、全部で7色という豊富なカラーバリエーションがあります。
以下念の為紹介します。
書き心地は
さて、それはともかく肝心の書き心地ですが、これを一言で表すと「やや硬めながら良好」と言えると思います。
プレジールほど柔らかではありませんが、かといってカリカリしているという程でもなく、ニブに適度な剛性があって、特にPILOTらしく楷書(とめ、はねetc)を書くのに向いている気がします。
ペンポイントは正確で、インクフローは潤沢な方だと思います。
またグリップもちょうど樹脂の部分を持つようになるので、硬くなく冷たくもないので具合が良いように思います。話が前後しますが、だから軸の一部だけ樹脂にしたのかも知れません。
▼筆者の悪筆(ミミズの這ったような)で恐縮ですが、草書をこなすのにも悪くない書き心地です。
注意点
コンバーターも使えますが、PILOTの大きな方のコンバーターCON-70N(1.1ml)は使えません。下記のCON-40(0.4ml)だけです。その点は注意が必要です。
▼PILOT コンバーターCON-40
まとめ
総合的に、少なくとも価格(3000円税別)相応以上の万年筆だと思います。入門用と言うか、軸が真鍮製で丈夫なので、いつでもどこでも常用万年筆として愛用できる気がします。
以上簡単ながら今回はPILOTのcocoon(コクーン)についての記事でした。
最後までお読み頂き有難うございました。